
ナレッジ ―技術―
パッケージの可能性を広げる、パルプモールドのご紹介
特種東海製紙、上六印刷、名古屋モウルドが設立した株式会社モルディアでは、紙原料100%で意匠性が高い「シルキーモウルド」を製造販売しています。
「シルキーモウルド」は、その名の通り紙でありながら絹のような手触りを実現し、ゼロテーパーを実現した技術により精工ななかに美しさ、優しさを兼ね備えています。
今回は、シルキーモウルドのベースにもなっているパルプモールドについて、製法や特性などをご紹介します。
ナチュラルでおしゃれ?さまざまな分野で活躍するパルプモールド
パルプモールドは、紙原料の立体成型品です。
通常「紙のパッケージ」と聞くと、四角や筒状の箱を連想されると思いますが、パルプモールドはオリジナルの金型で成形されるため、形状の自由度が高いのが特長です。
日常生活では家電の緩衝部材や卵のパッケージなどで目にすることが多いと思います。
またパルプモールドは紙原料100%ならではの表面性により、化成品にはない優しい質感のパッケージを演出することが可能です。
これまでは脱プラスチックやリサイクルのしやすさなど、環境に優しいことが主な採用理由でしたが、最近ではパルプモールドの紙らしい質感を“ナチュラル”、“おしゃれ”と捉えていただける事例が増え、緩衝部材に限らずさまざまな分野で広がりをみせています。
2種類の成型方法「ドライモールド」と「ウェットモールド」
パルプモールドには、大きく分類すると2つの製造方法があります。
従来から主に緩衝部材で使用されているのは「ドライモールド」です。素朴で紙らしいザラザラとした表面性が特長で、原料には主に古紙が使用されます。
一方「ウェットモールド」は、一見すると紙素材でできていると気付かないかもしれません。ウェットモールドは平滑性が高く表面がツルツルとしており、原料には木材及び竹やバガスと言った非木材のパルプが使用されます。
有名なスマートフォンのトレイに使われて話題になったのも「ウェットモールド」であり、モルディアの「シルキーモウルド」も「ウェットモールド」に分類されます。


製法の違い
ドライモールドは、原料を抄き取った後にドライヤーフード内で乾燥させて製造します。表面仕上げのために後工程でプレスをする場合もあります。
ウェットモールドは、原料を抄き取った後に高温の金型で挟み込んで強制乾燥させて製造します。
2つの製法には乾燥方法に大きな違いがあり、それに伴って次のような違いがあります。
ドライモールドとウェットモールドの違い
| ドライモールド | ウェットモールド | |
|---|---|---|
| 表面性 | △ | ◎ |
| 寸法安定性 | △ | ◎ |
| 加飾適性 | △ | ◎ |
| 原料選択の自由度 | 〇 | ◎ |
| 生産効率(コスト) | 〇 | △ |
| 金型費用 | 安価 | 高価 |
用途や使用シーンに合わせて最適なモールドを選びましょう
ドライモールドとウェットモールドは、それぞれの特性があります。用途や目的に合わせて選ぶことが重要です。例えば、耐久性が必要な緩衝用部材にはドライモールドが適しています。
繊細なデザインや精度の高い篏合性を要求される包装材などにはウェットモールドが適しています。特性や許容コストを考慮して最適なモールドを選びましょう。
関連リンク





